Complete text -- "詩誌『ササヤンカの村』第19便"

23 June

詩誌『ササヤンカの村』第19便




 詩人佐々木洋一氏が出している『ササヤンカの村』第19便(2009.7)が届いた。人は誰でも傲慢になろうとは思っていない。できれば、他人に迷惑をかけないで生きていきたいと願っている。でも、この社会で生きている以上そんなことはできない。知らず知らずにいい気になっている自分がいたりする。佐々木氏は一貫してササヤンカの村からの視点で詩を書いている。決して、天上界から地上の人々を見下ろして詩を書こうとはしていない、しかもしたたかに生きている。
 詩「なめくじ」の冒頭を引用させていただく。

   風より背を低くして進みたい

   草花がまぶし過ぎるのだ

   大手を振って歩く人間がまぶし過ぎるのだ

   起立する傲慢

   林立する繁栄

   その自信と欺瞞と面立ちと仮面が憎らしいのだ

   風より背を低くして

   蟻のごとくなめくじのごとく

   地べたを謙虚に点のように汚点のように進みたい

               詩「なめくじ」冒頭
16:49:04 | tansin | | TrackBacks
Comments
コメントがありません
Add Comments
:

:

トラックバック