Archive for July 2009
26 July
詩誌『tab』第17号
詩人長尾高弘氏よりメール便で『tab』第17号が今日届いた。首都圏で活躍している詩人で交流をさせていただいている数少ない詩人の一人だ。
今号は詩が7作に散文が3作だ。詩では石川和広氏の作品「ふたつの歌」に惹かれるものがあった。なにげない日常のことを書いた詩であるが、人間なら誰しも経験したことがあると思うのだが、さりげないとこから人生が変わってゆく、つまり次元がずれることが書かれている。過去の経験を書いているので現実的でもある。中間の2連を引用させていただきます。
雨の中で傘を手に踊り歌うのが「雨に唄えば」
四つの国の手で引き裂かれたウィーンで
追っ手から地下道を渡って逃げる「第三の男」
自転車に乗りながら
必死にその歌を吹きながら逃げたんだ どこからかここからか
ふたつの歌が風景の中で
自分の肉体と奇妙に合成する つくりものの
生ものの 私
そういうとき歌だって歌った 暗闇でドキドキして
スピードと過ぎ去る人と木々と景色と
それは生きている世界、恐れている世界
その向こうを夢見て走る
「ふたつの歌」中間部分
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15:30:25 |
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仙台演劇研究会通信『ACT』Vol.324
夏の暑さが感じられる季節に仙台演劇研究会通信平成2009年7月号(Voi.324)が届いた。ありがたく拝受する。
今号は、政治的なことが多く書かれている。竹内英典氏は気仙沼出身のキリスト教者であり政治家の小山東助のことを書かれている。政治的なことは無頓着である小生にとっては頭の痛くなる文章である。宗教が政治に迎合する過程を4頁にわたって書いている。今年は日韓併合から百年目である。『朝鮮同化論』を書き表した小山東助のことを重ね合わせて、思想の不幸を書いている。人は、一人では生きていけない。とにかく多くの人達と繋がりを持って暮らしている。何ごとかを成し遂げようと思ったり、よいことをしようと思えば、複数の人の集まりが生じる。その中では、個々人の自由がどれだけ保たれることか注意深く見てゆかなくてはいけない。
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14:43:46 |
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15 July
詩誌『霧笛』第2期第14号
iPhone 3GをiPhone3GSに機種交換しようか、それとも塩漬けしようか、インターネットで情報を収集しながら悩んでいると、詩誌『霧笛』第2期第14号が届きました。今号から編集はまた千田氏に戻ったようです。それに、霧笛の会として、合同詩集の計画を立てているようで、活発に活動している。羨ましい限りです。霧笛に掲載されている詩は、霧笛の個性がなんとなくあるような気がします。それは何かなと、しばらく考えていました。結論ではありませんが、なんとなく思うことは、言葉にリズムがあるということです。良い意味で、言葉の意味に、あまり執着していないということです。思ったことを、そのまま言葉として口ずさむという感じです。西条健一氏の「ひと雨ごとに」、「棚田」や小野寺正典氏の「連詩的五行歌「橘曙覧的幸福論」」など、流れるように読める言葉達に魅かれるものがありました。
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14:46:12 |
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12 July
同人誌『葦』第31号
詩と美しい写真による表現を追求している武藤ゆかり氏が所属している同人誌『葦』第31号を送っていただいた。発行は三重県の村井氏。詩が8篇にエッセイが3篇、短歌が1作掲載されている。
今号では辻田武美氏の「様変わり」という詩が気になった。時間が止まった時に、はっと気づく周囲の風景の様変わりを吸い取ったような現実感のある感じの作品です。全部で4連の作品の中間の2連を引用させていただきます。
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10:09:14 |
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01 July
詩誌『この場所 ici』創刊号
詩人佐々木洋一氏から詩誌『この場所 ici』創刊号が届いた。詩を読む場合、読者にとって良い詩だったと感じる場合にはは、いろんなことがある思いますが、その中の一つに現実感があるということがあると思う。自分が生きているということを、普段は感じていないことなのに、その言葉を読むことで、今を存在しているんだ、生きているんだと感じる言葉に出会う瞬間があったりする。そのときがまさに詩的瞬間だったりする。
北川朱実氏の「小さな旅」の最初の3連を読んで、詩が持つ言葉の新鮮さにはっとさせられた。最初の3連を紹介させていただきます。
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16:51:25 |
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