Archive for November 2005

23 November

岡井耀毅『土門拳の格闘』

 もうすぐ、岡井耀毅『土門拳の格闘』(成甲書房)を読了する。土門拳は、大学時代の友人が好きで、酒田にある土門拳美術館のことなどを話に聴いたり、『古寺巡礼』を車いす姿で撮影していたテレビ番組を見て、その執念深さに写真にのめり込むことの不思議さを思ったりした程度の知識であった。

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10:47:53 | tansin | No comments | TrackBacks

12 November

西田朋 詩集『雨になる夜』


■2005.11.12 隣の角田市在住の詩人西田朋氏から詩集『雨になる夜』をいただいた。落ち着いた色のカバー、手に持った時のしっとりとした紙の肌触り、などとても素敵な作りの詩集である。中に収められている26編の作品は、一言で言えば、詩の書きどころを知っているうまさがある。ややもすると、そのうまさが、感に障るのであるが、そんなことは全くなく、ただ「うまいな」と唸ってしまう。詩の雰囲気は、目に見えないものを上手に表現している。それは、寂寥感や空白感だったりする。日常生活で混乱した精神を、すっかりと吹き払う凛とした存在を、言葉で表現することが上手である。神経戦を強いられる現代社会にあって、きもちよい清涼感を感じさせていただいた。一番気に入った冒頭の作品「峠」を紹介させていただく。

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07:50:39 | tansin | No comments | TrackBacks

06 November

活版印刷


■2005.11.06 昨日、第二詩集を印刷製本していただいた笹気出版印刷株式会社の「文字・活字とのふれあいDay」に顔を出した。笹気出版印刷では、活字を印刷の都度、作製している。活字を拾う作業はあるが、活字を戻す作業はない。本を印刷し終わると、鉛の活字はまた溶かされ、新しい活字に生まれ変わる。活字は、何回も使い回しするものだと思っていたので、驚いた。常に、きれいな活字で印刷することに神経を注いでいる。社長さんと少し話をすることが出来たが、江戸時代のベストセラーは、120冊捌ければ十分とのこと。版木は、40回刷れば新しい版木を作らなければならなかったらしい。そうなると、3版出れば、ベストセラーとなる。

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