Archive for March 2016

20 March

個人誌『風都市』第30号



 瀬崎氏の詩を読むと、いつも不思議な感覚に陥ります。何かが掴めそうで、掴めない。目の前に確かにあるのに、意識を切り替えて、その実体を自分なりに明らかにしようとすると、消えて無くなる。そんなもどかしい気持ちにさせられます。それは、瀬崎氏が、感覚で書いていないからだと思います。自分の作品を作品たらしめるための、もう一人の自分が、自分を見ている風景を常に持っているからだと思います。

 

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08 March

千田基嗣詩集『湾III』



 気仙沼在住の詩人・千田基嗣氏が第4詩集『湾III』(発行者:気仙沼自由芸術派 千田基嗣)を上梓しました。千田氏が今回詩集としてこれまで発表してきた詩をまとめたのは,何かの区切りをつけようということよりも,ある程度彼が編集を担当している詩誌『霧笛』に発表したものを中心とした詩編群が一つの形を成したということなのだろうと理解しました。それは,気仙沼の地形をひとまわりなぞったということに近い感覚なのかもしれません。


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