Archive for 26 April 2015

26 April

詩誌『霧笛』第2期第33号



 今年(2015年)1月24日に詩誌『霧笛』の編集人千田基嗣氏に大河原までお越しいただいて、約1時間半お話をしていただいた。一応、テーマは、「気仙沼で詩を書き続けること、詩誌『霧笛』のこと」という設定ではあったが、話の内容等については、特にこちらからは特段、注文をつけるようなことはしなかった。私が大河原で続けている「無意味な意味の尾形亀之助読書会」は、何も尾形亀之助にこだわっているわけではない。

 千田氏の話の半分は、東日本大震災の日の千田氏の取った行動や、周りで起きていた出来事を事細かに時間を追って、記憶を辿ったものだった。正直、私にはそれは意外なことであった。もう一度確認すると、その話は気仙沼で「あの日」起きたことでなく、千田氏個人にあの日に起きた出来事ことを話した、ということなのだろうと思った。私は、千田氏特有の、物事に対して自分の位置をちょとずらして、客観的な距離を作り、傍観者のように、あるいは観察者のように語るその話には、好感を覚えた。言ってしまえば、ある一人の人間に起きた日常を淡々と語っただけの記録である。そこに、個人を超えた感情やら思想(想い)はなかった。
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02:31:02 | tansin | No comments | TrackBacks