Archive for January 2008
26 January
tab 第8号
詩人長尾高弘氏から、彼が所属する詩誌『tab』第8号が送られてきました。
長尾氏からは、昨年、ホッチキス留めコピー用紙による詩集『人類以外』、そして同じ製法による詩誌『tab』第7号が送られてきてました。今回の『tab』第8号も同じホッチキス留めよる詩誌です。
冒頭、後藤美和子氏の「水源地」は、作品に(皆既食39号)と記載があるので、他の詩誌で発表されたものかもしれません。それはさておき、固有名詞を抽象化した使い方、かすかにすれ違ったような接点に意味を持たせる言葉遣いなど、とても美しい象徴的な作品です。想うことで、奥底に湛えられる水の源というイメージが沸いてきます。
中間部分を引用させていただきます。
(前半略)
森の名
片方の礎は湖に浸っている
雨の日に
水滴が輪をなして祝福する
一度だけ触れ
水の中に消えてゆく
かもしかが通りすぎる
(後半略)
「水源地」部分
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tansin |
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11 January
池田満寿夫の版画
昨年暮、京都と奈良へ仏像を見るために妻と旅行をしました。京都は修学旅行などの団体旅行で行ったことはありましたが、個人の旅行で訪れたことはなかったので、妻中心の旅行とはいえ、自由気儘に街を見ることができました。
仏像は初めて訪れた奈良斑鳩の法隆寺で仰ぎ見た百済観音像の天にも昇るような曲線の美しさに圧倒されました。天平の時代の美意識は、現代にあっても色あせることは全くなく、人類は自然から多くのことを学んでいますが、人間が作ったものに傲慢になってはいけないとつくづく思った次第です。常に、畏敬の念を持つことで謙虚にあるべきなのでしょう。それが大いなる存在である自然に対する、限りある命をもつ人間の等身大の態度であるはずです。
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tansin |
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